玉三郎さんの『牡丹亭』上海公演は11月予定(暫定)
中国のネットでの情報です。
以前から話が出ていた、坂東玉三郎さんと蘇州昆劇院の昆曲『牡丹亭』の上海公演が、「11月予定」という話が出ました。
前回の蘇州公演の話が一番早く出た「百度」の掲示板での情報ですので、ある程度の信頼はできると思います。ただ「とりあえず11月の予定」ということですので、変更の可能性も十分にあります。
中国のネットでの情報です。
以前から話が出ていた、坂東玉三郎さんと蘇州昆劇院の昆曲『牡丹亭』の上海公演が、「11月予定」という話が出ました。
前回の蘇州公演の話が一番早く出た「百度」の掲示板での情報ですので、ある程度の信頼はできると思います。ただ「とりあえず11月の予定」ということですので、変更の可能性も十分にあります。
この週末、劉錚さんにチャットで、先日の天津青年京劇団『覇王別姫』のきんきらの衣裳について、伺ってみました。
そしたら、なんと、あのきんきらの衣裳はもともとの『覇王別姫』の衣裳だというのです!
もうびっくりしました…
『覇王別姫』など、梅蘭芳作品の衣裳は当時ではかなり斬新なものがあったということを聞いたことがありますが、『覇王別姫』のきんきらも、もともとの衣裳だとは。またびっくりしました。
なるべく、シネマ歌舞伎特別篇昆劇『牡丹亭』を御覧になってから、お読みください。
【シネマ歌舞伎特別篇『牡丹亭』と南座『牡丹亭』との違い】
思えば、去年の京都南座での公演から、もう1年以上経つのですね。関東の人には申し訳ないのですが、京都出身の私にとって、この『牡丹亭』が東京ではなく、京都で初演されることを、まるで天意のように感じ取って、雷に打たれたような衝撃を持ったことを覚えています。
私は初日と千秋楽の2回は見たかったので、いずれも3階席を取ったのですが、今にして思えば、やはり一階席から見ておくべきでした。
シネマ歌舞伎特別篇(以下「シネマ」と略)と、南座の『牡丹亭』の違いは幾つかありますが、一番の違いは、「シネマ」には南座全体に漂っていた、中国明代の爛熟した文学の雰囲気を感じさせる「匂い立つもの」が感じられないことだと思います。
「シネマ」はかなりの映像、特に玉三郎さんが唱っている部分を、実際の上演された日の映像ではなく、次の日に別取りした映像を使っているので、臨場感に乏しいこと(これは中国の観客のマナーを考えると仕方ないことだとは思いますが)を差し引いても、まだ何か足りない気がします。
NHKで放送された南座の舞台を見ても、実際の舞台ほどではありませんが、やはり「匂い立つもの」を少しは感じ取ることはできます。南座という劇場の持つ雰囲気、舞台セットの違い、などあるのかもしれませんが、この違いはどこから来るのでしょうか?
今になって思えば、ひょっとして一番の違いは玉三郎さんがホームグランドである日本の京都で演じているのと、完全なアウエーである中国の蘇州で演じているのかという違いがあるのかもしれません。玉三郎さんご自身の精神的な余裕が蘇州ではやはり南座ほどはなかったのかしれません。
こういう贅沢な不満を漏らすのは、南座の舞台を御覧になっていない方には、申し訳ないのですが…
【柳夢梅の俳優について】
中国の玉三郎さんファンとチャットしていて、蘇州公演を実際に見た彼女が「俞玖林が玉三郎さんと全然釣り合っていない、もっとベテランの俳優が演じるべきだ」と言っていて、私は初めて相手役のことを考え始めました。「こんなものかな」とあまり気にとめていなかったのですが、確かにキャリアの浅い俞玖林では釣り合っていないですよね。「驚夢」の場面でも、墓を掘り起こして再会する場面でも、エスコートしている感じはあっても恋人同士という空気が全く感じられませんね。青春版ではどう演じているのか、チェックしなくては…
以前ここに貼り付けた張軍+市川笑也「新驚夢」では張軍さんは、もう少しはそれらしく演じていましたので、興味のある方は確かめてみて下さい。
もっとベテランの方だと身長は玉三郎さんよりも高くはないかもしれないので、身長と年齢の問題をクリアするには、有名どころでは張軍さんぐらいしか思いつきませんねぇ。ただちょっと今風にすぎるかもしれませんが。もっとも上海昆劇院の人ですが……
【おまけ-中国メディアの対応】
北京公演の時と違い、蘇州公演では会場が大きかったこともあり、蘇州日報や人民ネット(人民日報のインターネット版)など、中国メディアに対する対応(宣伝)もされたようで、それが功を奏してか、中国国内での扱いが全く異なりました。松竹のシネマ歌舞伎のサイトで、蘇州日報の記事が載ってますが、蘇州日報は協賛紙なので、蘇州日報の記事は宣伝だと思って下さい。
北京公演の時はメディアはオリンピック一色だったところにあの大地震です。仕方ありません。ただ北京公演そのものを見に行った人は少なくても、北京公演の噂はネットを通じてかなり流れていました。また共演した劉錚さんのドキュメンタリー番組や、董飛さんのインタビュー番組なども作られるなど、北京公演が終わってから、注目されていました。北京公演がなければ蘇州公演がこれだけ注目されることもありませんでした。
【三人の杜麗娘と一人の杜麗娘】
南座では董飛さんと劉錚さんが、玉三郎さんと一緒に分担して杜麗娘を演じていました。私は南座の舞台を見ているとき、どこかこの二人に「頑張れ」と心の中で声援を送っていたような気がします。宝塚のバウホールと大ホールの違いというか、若手の俳優さんを応援する気持ちというのは、円熟した俳優さんの舞台を見るのとはまた違った良さがあります。「シネマ」にはその、あぶなっかしい感じがない代わりに、応援する楽しみもなくなってしまいました。玉三郎さんはとっても頑張っておられるのですが、またそれは全然違う感情です。
うまく言えませんが、結局実際の舞台の方がいいという当たり前のことを言っているような気がします。
「坂東竹三郎の世界」の感想を、ようやくですが、書こうと思います。
「名物喧嘩茶屋 お種と仙太郎」
松竹新喜劇の名作だそうで、竹三郎さんや薪車さん等歌舞伎の俳優さんの他に、大津嶺子さんなど松竹新喜劇の俳優さんも出演されていました。
話は仲の良い息子夫婦の嫁に嫉妬する姑の話で、竹三郎さん演じる姑のおばあさんは少しミヤコ蝶々さんみたいでした。竹三郎さんの他に大津嶺子さんが味のある演技を見せてくれました。
「怪異 有馬猫」
チラシの写真にある化け猫の話です。主人を殺された召使いに主人の飼い猫が取り憑いて、主人の敵を討つ話です。「怪異」とあるので恐い話かと、恐がりの私はびびっていたのですが、確かに恐い話ではありましたが、それよりも猫のかわいらしさと、主人の仇を討つけなげな気持ちが強く出ていて、恐くはありませんでした。猫がのり移ってからは、立ち回りなどのケレン味たっぷりで、「竹三郎さん大丈夫かな?」と少しヒヤヒヤしましたが、なんのその、早変わりも鮮やかでびっくりしました。おもしろかった。本興行でも見たいです。本興行でやるときは鯉は本物は厳しいかもしれませんが…
薪車さんが、敵役の老女(役柄はそうなっていますが、「老女」というよりもお局)を好演。最後に思いを寄せる小姓(猫が化けている)と道行っぽい踊りをするところなど、色っぽさも出ていて、良かったです。
壱太郎さんが、お局に殺される中老を熱演。壱太郎くんは年を追う毎に清楚で可憐な感じになってきています。おじいさまの若い頃はこんな感じだったのかな?と想像してみたりしました。これを見て、巡業の「封印切」にも行ってみようかなと思いました。
「道頓堀歌舞伎賑」
舞踊を七種ぐらい短いバージョンで次々踊っていくという構成でした。
最初に壱太郎くんの「槍のお七」、短い時間でしたが、熱演でした。フルバージョンが見れる日も近いかな?
次が薪車さんと竹朗さんの「お祭り」。薪車さんの似合うこと、似合うこと。本当に格好良かった~~ 相手役の芸者さんは「喧嘩茶屋」ではボンボンを演じておられました竹朗さんでした。こちらでは艶っぽい芸者さんで、同じ人には見えなかったのですが、この艶っぽさはさすが竹三郎さんのお弟子さんだと感服しました。
次は日本舞踊の方の踊り三種。
この辺りでけっこう時間も長かったので、見ている方は少し疲れて来て、睡魔に襲われてきたところで、ふいに私の後方でざわめきが。見るとなんと竹三郎さんが! 客席後方から花道に入られて舞台に向かわれました! 私は1階の後ろしか席が取れなかったのですが、1階にして良かった~
その後で竹三郎さんから挨拶があり、「橋づくし」という大阪の橋の名前を歌ったような歌に合わせた踊り。最後は大阪締めでした! こうでなくちゃ!
いやぁ、良いものを見せてもらいました。大満足でした。
「坂東竹三郎の世界」のパンフレットに載っていた仁左衛門さんの挨拶を一部、紹介したいと思います。このパンフレットは会場で配布されていたものです。
その昔、関西歌舞伎にかつての勢いはなく、今の若い役者には想像もつかないような苦しい時期がありました。私も「これからの役者はせめて高校だけは」という母の思いで入学した学校も、中退しなければならなくなりました。このままでは大人になっても生計が立てられないと思い、歌舞伎から逃げ出そうか迷っていた時期もありました。それを思い留まらせてくれたのが、竹三郎さん達の純粋に歌舞伎を愛し、ただひたすら歌舞伎に没頭し、邁進しておられる姿でした。
仁左衛門さんが若い頃、関西の歌舞伎界が大変厳しい状況であったことはご自身もたびたび触れておられますが、この文章にはとても感じ入るものがありました。今の中国の伝統劇の世界でも似たような状況にあります。京劇界はまだましですが、それでも景気は決して良くありません。更に昆曲界は少し前まではまさしく生計が立てられるかどうかという段階でした。蘇州昆劇院も青春版牡丹亭がヒットするまでは、悲惨な状況だったのだそうです。
その1からの続きです…
今回の公演は、通常の日本公演の形式を踏まえて、休憩を挟んで二幕構成になっていて、一幕目を王立軍が、二幕目を孟広禄が項羽を演じていました。
王立軍の覇王(項羽)は目の大きさが際立っていて、迫力がありました。王立軍は武生も老生もできる人なので、唱も高音が武生らしさがきれいに出ていて、良かったです。ただ立ち回り中心の部分を演じると言いながら、立ち回りの見せ場があまり(というか全く)なく、始まったかと思ったらそこで幕となってしまった…。
立ち回りらしき場面も「十面埋伏」の場面で旗を持って舞台上を移動することで処理していて、舞台上を旗の脇をぐるぐる回って終わり、という感じでした。日本公演にありがちな、バク転を連発するようなアクロバテックな立ち回りは珍しく全くありませんでしたが、かと言って鎧をつけた形での華やかな立ち回りも少なくて、立ち回りそのものがなかったような印象を受けました。
それ以外も前半の一幕は全体的に、始まったかと思うと、もう次の場面に進み、拍手するタイミングが取れないまま、そして場内が非常に静かな状態で舞台が進みました。あまりに静かで少し気持ちが悪かった… いくら日本でもこれは珍しいと思います。私は「みんな虞美人のきんきらの衣裳でドン引きしているんじゃなかろうか」と心配していたのですが…
拍手が起こったのは王立軍が馬丁を引き連れて立ち回りの見得をきる場面(この場面をどういうのか私は知らないのですが…)、せっかく少し盛り上がろうとしてきた矢先に終わってしまった(号泣)
休憩を挟んで始まったのは、敗戦の色が濃くなった項羽を虞美人が慰める場面です。中国で『覇王別姫』が上演されるとき、普通この場面から虞美人の死までが上演されます。(今回上演された通しの『覇王別姫』は、昔の脚本を簡潔にしたものだそうです。)
ここからは孟広禄が覇王を演じます。やはり目のふちまで真っ黒に塗っています。声もいつもの声でした。想像していたよりは違和感はありませんでしたが、少しエコーがかかるのはエコーがかかりやすいようにマイクを調整しているからか、彼の声がエコーがかかりやすい声なのか定かではありません。一度生の声を聞いてみたいものです。
ただ孟広禄が出る場面はほとんどが趙秀君の虞美人が主役の舞台なので、彼は相対的にあまり目立ちません。 趙秀君の虞美人はここでもすごく豪華な衣裳でした。ただ通常の公演の衣裳の刺繍を豪華にしただけだったので、ここの豪華さは好印象を持ちました。
演じ方も剣舞の部分も劉錚さんのようなきれいさはありませんでしたが、趙秀君は女性ですし、前半から出ているので体力的なものもあるでしょうから、合格点は上げられると思います。もっと良くなるとは思いますが、日本公演のために頑張って勉強したんだなという感じは伝わってきました。
虞美人が自害して、ラストは項羽が河を渡れなくて自害する場面ですが、これは蛇足のような気がしました。通常の公演でこの部分が演じられないというのもわかる気がします。
歌舞伎でもそうですが、通しの演目をみどり形式で一部分だけ演じるというのは、省略された部分がおもしろくないという要素もあるのだと思います。今回は通しでの『覇王別姫』でしたが、特に前半部分がおもしろくなかったですね。見せ場が全然なくてあらすじを追っているだけという印象を受けました。李左軍がちょっと見せ場を作っていましたが、あれだけの短い時間ではいくら李左軍役の廬松さんが頑張っても、見せ場というところまで持って行くのは無理があります。
観劇後、友達と感想を話していて、彼女が十年ぐらい前にやはり日本で通しの『覇王別姫』の公演があったようだが、前半部分がどんな感じだったか忘れてしまったと言っていて、私はその時は全く記憶になかったのですが、今になってみれば、確か楊赤の大連京劇団が通しで『覇王別姫』をやったような記憶があります。十年以上前の話で、関西では公演がなく、私は東京でその公演を見た記憶があります。今でもその時に見た楊赤の覇王が一番良い覇王だと思っていますが、その公演が通しだったかもしれません。でも私もやはり私の友達と同様に前半部分がどんな話だったのか全く覚えていないのです。
ネットで『覇王別姫』の脚本が何種類かの公開されているので、それを見てみたら、前半部分がある脚本はやはり今回の公演と同じような内容でした。しかしあまり見せ場がないのであれば、思い切って別の芝居を作ってしまってもいいような気もします。国家京劇院の張建国さんの諸葛亮の京劇のように、昔の舞台から見せ場のある部分を取りだして松花堂弁当のような新篇劇を作るという方法も、海外公演用の舞台としては一理あるのだということが、今回の公演を見て、よくわかりました。
今回の来日公演の陣容は非常に豪華なものです。天津青年京劇団は天津を代表する京劇の劇団で、今回の来日メンバーはオールキャストと言っていい豪華メンバーで揃えました。老生の張克や武丑の石暁亮をちょっとした端役に使ったりと、中国でもなかなか見られない、海外公演、というよりも、むしろ台湾香港マカオなどの中華圏の公演に見られるような配役に近い陣容ではないかと思いました。中国の京劇界が日本の観客を目が肥えた観客として受け止めている証左だと思い、私はこのメンバーを見たとき、とてもうれしかったのです。しかし実際の公演は、せっかくのベストメンバーを十分に生かし切れていない、もったいないものだったと思います。ここ最近絶不調が伝えられている張克が、やはり絶不調だったのは致し方ないとして、主役級の3人のうち、趙秀君以外の二人はやはり消化不良でした。AプロBプロと分けるのであれば、王立軍と孟広禄でAプロBプロにすれば良かったのです。あれぐらいの立ち回りなら孟広禄にもできるでしょう。王立軍の覇王が予想以上に良かったので、剣舞の部分を王立軍で見てみたかったと思いました。
孟広禄にはやはり一度、彼の十八番の包公を唱ってもらいたいです。そういえば先日テレビで京劇『赤壁』の舞台中継を見ましたが、孟広禄の曹操もけっこう良かったので、今度日本に来るときには孟広禄は曹操でも良いと思います。
そういえば、今回の公演は趙秀君の唱はしっかり聞かせていました。ときどき楽戯舎主催の公演は、唱の声量を抑えることがあるのですが、趙秀君はあえて小さ い声で歌おうとしていた場面は、私には感じられませんでした。ただメリハリをつけようとしていたり、ここでちゃんと唱や演奏を聴かせるぞ、としていた場面 は感じられました。ただその場面の衣裳がマツケンサンバ並のきんきらだったので、観客はみな衣裳の方に気を取られていたのではないかと、少し心配しています。(私も気になって仕方がなかった…)
今秋の東京京劇フェスティバルのことを以前に書きましたが、唱を聞かせる演目があまり来ないのが少し寂しく思いました。それを思えば、張建国さんの『三国志~諸葛孔明』五丈原の場面のように、唱を聞かせる場面を40分も続けることは、やはり異例中の異例のことだったのかもしれません。しかし、みんな感動していましたよ~
今日、NHK大阪ホールにて趙秀君の『覇王別姫』を見てきました。会場は週末のお昼の部とあって、(二階は見ていませんが)、ほぼ満員でした。
今回の天津青年京劇団来日公演にあたって、個人的にいくつか注目していた点があります。
1、張派の中堅として活躍する趙秀君が梅派の名作『覇王別姫』をどう演じるのか。
2、王立軍、孟広禄が項羽をどう演じるのか。
3,張克の喉の調子はどうか。
4、通常は剣舞のある帳での部分しか演じない『覇王別姫』を全部通しで演じるのは、たしか初めて見るような気がするので前半部分のお芝居がどのようなものか。
以下、この4点を中心に感想を書いてみたいと思います。
趙秀君はとても良かったと思います。張派はもともと梅派から分家した流派なので、張派の基礎には梅派があるそうなのですが、私がこれまで見た張派の俳優さんの『覇王別姫』は梅派の俳優さんのとは演じ方が違って、具体的には剣舞の部分があっさりしていたように記憶していました。今回の趙秀君の演じ方は基本的に梅派の演じ方だったように見えました。剣舞もたくさんやっていましたし、歌い方も梅派を意識して唱っていたように(私の耳には)聞こえました。
唱に関しては私には梅派と張派の区別がいまいちつけられないのですが、趙秀君は典型的な張派の歌い方をする人だという印象があります。今年3月に聞いたときもそういう印象を持ちました。でも今日の唱は梅派の色が濃い感じがして、いろいろできるのね、と思いました。
化粧は相変わらずあまり上手くありませんねぇ。素顔よりも京劇メイクの方がきれいでないというのはどうなのかなと思います。もう少し工夫できないものでしょうか… 唱はうまいのにもったいない。彼女は最近若手から中堅どころに入ったばかりの年代なのですが、歌い方がキンキンしてなくて、ずっと聞いていられます。若手の女優さんは高音になるとキンキンする人が多いのですが。演奏もやっぱり良かったし、この点は満足です。
ただ衣裳が…
最初登場して来たときに、拍手をしようと思ったら衣裳に度肝を抜かれてしまった…
パンフレットには通常の衣裳が載っていたのですが、ウェブの写真に少し見えていました。赤く矢印をした部分に注目して下さい。衣裳の黄色い地の部分が金色なのです! 正確にいうと黄色の地の部分一面の金色の筋が全面につけられている感じでした。
この写真では、わかりにくいのですが、舞台上では趙秀君が動くたびに、ライトにあたって衣裳がキラキラしていました。まるでマツケンサンバの衣裳のようでした…
「虞美人は戦場にいたよなぁ…」とか、「来日公演で気合いをいれるのはわかるし、舞台セットではなく衣裳にお金をかける考えも間違っていないけど、どこで道を迷ってしまって別の方向に行ってしまったんだろう…」と思って気になって、仕方がありませんでした。剣舞のところの衣裳も劉錚さんが来ていた衣裳よりも豪華なものに見えました。これはもともとの衣裳の刺繍を豪華にしたので、遠くからもきれいに見えて良かったのですが…
(続く)
私はこのブログだけでなく、中国のブログでも、つたない中国語で自分が好きな京劇のことや歌舞伎のことなどをあれこれ書いているのですが、その中国のブログの方に、先日、昨年3月南座での『牡丹亭』公演で「游園」の杜麗娘を演じられた董飛さんから連絡がありました。日本のファンが董飛さんのことを気にかけていますという話をして、このブログを通じて日本のファンの方に近況を知らせたいとお願いしたら、快諾していただきました。以下に紹介します。
日本のファンの皆様方に気にかけていただいていると聞き、大変感謝しております。私は現在中国国家京劇院に就職いたしました。今はすぐに舞台に立てるという状況ではありませんが、この期間に京劇と昆曲の演技をしっかり学びたいと思います。努力して、将来再び舞台に立てる日がくることを信じております。
私はまだこんなに若いのに、多くの方のご声援と励ましをいただき、本当にとても感激しております。絶対に努力します。
(原文中国語、訳文の責任は紅娘にあります)
董飛さんは、国家京劇院に俳優としてではなく、「芸術創作研究部」という脚本の製作や資料の整理にあたる、歌舞伎でいう「狂言方」にあたる部署に就職されたようです。スーパー歌舞伎「リューオー」などの製作に携わった方が所属している部署だと思います。
北京京劇院の温如華さんも、もともとは作家養成の学科を出ておられて、京劇の脚本も書いたことがあるそうですので、董飛さんも作家の部署に行ったからといって、俳優の道が閉ざされたわけではありませんのでご安心ください。
シネマ歌舞伎特別編の『牡丹亭』、6月14日、京都三条のMOVIX京都での舞台挨拶のある上映回と、その前の回の2回見てきました。普段映画館に行かない私が二回も続けて映画を見るのは、体力的にちょっときついかと思いましたが、あまりきつくはありませんでした。
玉三郎さんはやはり健康的に日焼けされていました。お話は私が一番聞きたかった上海公演などの今後の公演予定ではなく、昆曲の中国演劇における位置とか、曲牌のこととか、中国演劇史の入門的な話をいくつかされました。私は知っていることばかりでしたので、あまり新鮮味はありませんでしたが、他の方はどうだったのでしょうか… 司会の人はやたらと感心していましたが…
スクリーンで中心に映されていた人が映画を見終わった後で、本人が出てくるというのは、少し不思議な感じがしましたが、場内が意外に暗くて、あまりよく見えなかった印象があります。思ったよりも、平常心だったのは私だけでしょうか…
映画については、やはり前半のドキュメンタリーがおもしろかったかな。歌舞伎ファンよりも、むしろ今の中国により感心のある方が見た方がおもしろくみれるのではないかと思いました。蘇州の園林とか私が好きなところが高画質で見れたので、個人的には「玉三郎さんとめぐる蘇州庭園の旅」とかいう番組をNHKがやってくれないかなと思ったりするのですが…
それと南京大学での講演風景とかおもしろかったですね。玉三郎さんが、天真爛漫な中国の一人っ子世代の中でも相当優秀な南京大学の学生達を相手に、「南京」の大学だからと身構えずに自然体で話をされているところが私は興味を持ちました。ちなみに南京大学は中国の大学の中でも昆曲研究、中国古典文学古典戯曲研究の一大メッカと言える大学だと思います。日本語にけっこう反応していたことから、講演を聴きに来ていた学生は日本語を勉強している学生の方が多かったのではないかと想像しますが…
・牡丹亭の舞台そのものは、実際の上演の映像ではなく、次の日に取り直した映像をほとんど使っているので、うるさかったり写真を撮ったりする中国の観客の邪魔が入らない半面、臨場感が気迫だった気がします。スタジオで撮っている感じに思えました。
・「写真」や「幽媾」など、蘇州公演では翁育賢という若手の女優さんが演じていたところは、私は玉三郎さんがしぐさだけやってセリフや歌は吹き替えでやるのかと思っていたら、しぐさのほんの少しのさわりの部分だけを玉三郎さんがされて、あとはナレーションで早送りするという形になっていました。時間的にしょうがないかもしれませんが、あれで牡丹亭の話が理解できるのかなぁと少し不安になりました。私は全体の話を知っていますが、他の人はほとんど知らないので、ただ単に玉三郎さんの杜麗娘がすごくきれいだなぁという印象で終わってしまうような気が、少ししました。
・逆にいうとそれほど玉三郎さんの杜麗娘、特にポスターにもなっている寝ている姿はものすごくきれいです。南座公演のときも思ったのですが、美しさだけが強く印象に残りすぎて後の部分がいまいち頭に入ってこないのです。
字幕が日本語ということもありますが、私はいつも中国語の字幕に慣れているもので、中国語の字幕だと漢字がそのままわかるので、こういう表現を使っているのだというのがストレートにわかるのですが、日本語の字幕だとそれがわかりにくい… これは極めて個人的な意見ですが…
・南座では董飛さんが演じていた「游園」の部分は今回は玉三郎さんが唱っておられますが、ここの部分がやはり一番慣れていないようで、唱が始まると唱うことで一生懸命で踊りとかが少しおざなりになっているような感じに見えました。「游園」は春香との踊りが見せ所なのですが、それがあまり印象に残っていません。2回目に見たときはここで眠気が…
あと、ここの部分だけ口を突き出しているように見えるのも、口の形をきちんとしようという意識の現れだと思います。これは演じ慣れてくれば直るものだと思いますが、他の幕に比べて、時折地声になっている箇所が一番目立ちました。これは良くないと思います。これは「驚夢」「離魂」にはほとんど見られないことなので、「游園」の稽古をつけた人にも責任の一端があるはずです。
・「驚夢」は南座の時に見られた首を斜めにかしげるしぐさがほとんど無くなり、不自然さは気にならなくなりました。ここが一番美しいですな。
・でも玉三郎さんの牡丹亭の一番の見所はなんと言っても「離魂」です。これは2回見ても飽きません。中国の観客も感動しただけのことはあります。
(もう少し書くと思いますが、今日はとりあえずこれにて)
松竹座で「坂東竹三郎の世界」を見てきました。
「有馬猫」が特におもしろかったです。化け猫の話でも、そんなに恐くはなかったような… ケレンとか早変わりとかテンポ良くて、本興行でもやればいいのにと思います。
最初の「名物喧嘩茶屋」は最後にほんわかするお話で、後の「道頓堀歌舞伎賑」は舞踊を少しずつ踊って最後に竹三郎さんのあいさつと踊り、最後は三本締め(もちろん大阪式)で終わりでした。
月曜日のMBSヴォイスで玉三郎さんにインタビューしていた大阪毎日放送の大吉アナウンサーのブログが更新されていて、シネマ歌舞伎特別編『牡丹亭』のことが書かれてあります。
http://www.mbs.jp/announcer/blog/53/
都民劇場のサイトに東京京劇フェスティバル特集サイトができていました
↓↓↓
http://www.tomin-gekijo.or.jp/tokyo-kyogeki2009/index.html
楽戯舎から送られてきたちらしよりも豪華版のちらしがダウンロードできます。
ちなみに「都民劇場」というのは、東京都で公演があるいくつかの舞台をまとめて見ようという団体のようです。私もよく知りませんが、「都民劇場」という名前の建物があるわけではありません。
シネマ歌舞伎特別篇『牡丹亭』の関西での放映を取り上げたニュース番組です。
食事の準備をしながらニュースを見ていて、慌てて録画したので、最初の部分は切れていますが、インタビューの部分は全部入っているはずです…MBS毎日放送の若いアナウンサー君がかわいい…
現在、東京では国立劇場で歌舞伎鑑賞教室の『華果西遊記』が上演されています。また天津青年京劇団の『覇王別姫』公演も東京から始まりました。
国立劇場のHPに、天津青年京劇団の石暁亮さんが右近さんの楽屋をたずねられたニュースが載っています。
歌舞伎と京劇の孫悟空が対面!(国立劇場HP)
http://www.ntj.jac.go.jp/topics/news090604.html
石暁亮さんという方は今の中国で活躍する現役世代の俳優さんの中で、武丑(コミカルな役を演じる「丑」の役柄のうち、立ち回りを得意とする)を代表する俳優さんの一人です。たぶん年齢的に右近さんとあまり変わらないのではないかと思います。
私は個人的に武丑の演目はあまり興味がないのですが、この石暁亮さんは好きな俳優さんです。私が留学をしていた当時は何度か北京で公演があって、すごく良かった印象があります。今年3月に北京に行った時にちょうど公演があったので、楽しみにして見に行ったのですが、年齢的なものもあるからか、ずいぶん丸くなってしまって、若い時のような切れのある立ち回りは影を潜めた感じがしました。でも演技には磨きがかかっていました。
今回の来日公演では『覇王別姫』という演目上、あまり目立った役ではありませんが(丑の俳優さんは損な役回りです…)、とても芸達者な方です。
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シネマ歌舞伎特別編 昆曲(昆劇)『牡丹亭』が京都でも6月13日から公開されます。
14日に玉三郎さんの舞台挨拶が行われることになりました
http://www.kabuki-bito.jp/news/2009/06/post_5.html
昨晩たまたま歌舞伎美人をチェックしてこの情報を入手した私、今朝からの指定券発売に、なんとかかなり後方の席を買うことができました![]()
![]()
ひょっとして京都でも舞台挨拶があるのではないかと勝手に想像していたのですが、あるなら初日の13日だろうし、13日は「坂東竹三郎の世界」のチケットを買っているので、完全にあきらめていました。ラッキー![]()
前売券は直接MOVIX京都に行かないと代えてもらえないそうなので、結局14日舞台挨拶のある上映の指定券は別に購入することになりました。MOVIXまで行っていると売り切れてしまうこと必定… まあ、二回みるか…
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昨日(正確に言うと今日)の夜中、偶然見つけた「京劇パラダイス」、今日またあれこれ探してみました。すると、意外な題名の記事に、今秋の国家京劇院の来日公演(民音主催の日本巡演公演の方)のリハーサルの模様がレポートされていました!
「替天行道」(天に替って道を行う) 前編
http://japanese.cri.cn/1101/2009/04/20/1s138893.htm
「替天行道」(天に替って道を行う) 後編
http://japanese.cri.cn/1101/2009/05/04/1s139649.htm
あらすじもかなり細かく説明されていますが、所々に訳文が不自然なので、意味がすっと頭に入ってこないのはご愛敬。リハーサルの写真もたくさん掲載されています。もっとも、衣裳をつけ、メイクはしないリハーサルだったようで、実際の舞台よりもちょっと地味に見えるかも知れませんね。本番はもっと派手でしょうね。
民音の巡演は大都市以外の地方都市にも行きますので、普段京劇をなかなか見に行けない方も近くで見れるし、追っかけたい方は何度も見れるし
楽しみです![]()
中国の「国際在線」というページの日本語版「中国国際放送局」というHPの一角に「京劇パラダイス」というコーナーがあるのを、私は今日になって発見しました。
http://japanese.cri.cn/bjopera.htm
かなり詳しい京劇の説明の他に、中国のネットで流れている京劇関係のニュースが抜粋で日本語に訳されていたり、劇場の情報なども最新のものが載っています。
このコーナーを作っている方はおそらく「花臉(浄」がお好きなようで、情報もちょっと花臉に偏っている感じもしますが、私もかなり偏っているので、人のことは言えません。隈取りがお好きな方はオススメです。
このコーナーの一押しが若手京劇俳優へのインタビューです。インタビューのページはかなりわかりにくいのですが、こちらにあります↓↓
http://japanese.cri.cn/1101/more/1104/more1104.htm
日本語の訳文に時折訳し切れてなくて意味不明な箇所がありますが(コメントで私が少し補足しておきました…)、インタビューの内容そのものはとても充実しています。
昨年のCCTVテレビ大会決勝の直後だったらしく、決勝に出た若手俳優さんの中から選んでインタビューしていて、決勝の結果の明暗が少しインタビューにも出ています…。個人的には三団の俳優さんが何人もインタビューされているのはとてもうれしいです。写真も多くて、良いですよ。
王璐さんのインタビューで、プロの俳優になることをためらっていた王璐さんのもとに張建国さんから電話がかかってきて役が回ってきたというエピソードが紹介されていて、おもしろかったです。そのくだりは下のページにあります↓
http://japanese.cri.cn/1101/2009/03/16/1s137016_2.htm
京都造形大の春秋座での京劇公演です。
東京での京劇フェスティバルとは全く別の公演です。
http://www.k-pac.org/performance/20091024.html
| 公演名 | 京劇青少年劇場2009 北京京劇院訪日公演 |
|---|---|
| 日時 | 10月24日(土) 開演16:00 開場15:30 |
| 会場 | 京都芸術劇場 春秋座 |
| 料金 |
【全席指定】 一般 3500円 シニア 3200円 学生・ユース 1000円(座席範囲指定有り) ※ ユース=25歳以下、シニア=60歳以上対象 ※ 学生&ユースは身分証明書提示必要 |
演目
「関羽と白猿」が非常に珍しい演目です。私は随分昔の春節晩会のDVDで見たことがありますが、この10年で北京で上演された記憶は私にはありません。
「武松打店」は、「三岔口」の男女版。「活捉三郎」は、宋江の奥さん閻惜姣が宋江に殺された後、お化けになって、自分の愛人に取り付いて殺してしまう話です。俳優さんの紹介がありませんが、誰がやるのか気になります。
10月29日に兵庫の三田市でも公演があるようです。おそらく関東や他の地域でもあると思いますが、今検索できるのはこの2公演です。
なんだか今年は公演が多いと思うのは気のせいでしょうか。秋には民音の公演もあるというのに、これではお財布が……
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「今月の豊島人 インタビュー」というところに、趙秀君のインタビューが載っていました。
http://www.ike15.jp/interview/0905/index.html
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勝手に解説してみます~![]()
【オススメのポイント】
*北京や上海でも滅多に見れない演目という点で、湖北省京劇院『徐九経昇官記』はイチオシです。 『徐九経昇官記』は朱世慧か彼のお弟子さんしかやらないと思いますので…
*国家京劇院の『三打祝家荘』も、趙永偉しかやらない(できない)という点ではオススメです。いつものアクロバテックな動きというよりも舞踊のような美しい動きのある立ち回りが見れるのではないかと思います。趙永偉の身のこなし方に注目して下さい。しかもその主役の趙永偉が日本に「婿入り」してから初めての大々的な日本での公演ということもあり、中国国内での注目度や本人の気合いの入れようが半端ではないような気もします。
ただ今後北京でも公演の可能性がないわけではありませんし、この後すぐに民音の全国巡演が控えているということもあり、東京から遠い方はわざわざ東京まで見に行かなくても、少し違う演目で良ければ民音の全国巡演が来るのを待つという手もあります。
*『烏龍院』は俳優さんの演技で見せるお芝居がお好きな方には一番のオススメです。歌唱力重視の今の京劇界にあってこの演目が演じきれる俳優さんは非常に限られています。范永亮という俳優さんは私は全然知りません。中堅の俳優さんらしいのですが…。あとは若手の熊明霞がどこまで頑張れるか、厳慶谷の新演出が原作の『烏龍院』の凄味を越えられるのか、興味があります。
*北京京劇院が海外公演には一番不向きと思われる、男性が裏声を張り上げる小生の演目を持ってきたというのも、かなりな冒険だと思います。私が昔見た『呂布と貂蝉』は呂布が白門楼で死ぬところまでをやりましたが、今回は時間の関係で董卓を殺すところまでで終わるようですね。通しの公演では最後に明かされる、貂蝉の呂布への感情を途中までで終わるこの公演でどう描くか、興味があります。
なんのかんの言って、週末は東京日帰りを2回やっているかもしれませんね…
東京に一泊すれば2日で4演目見れるというようにはできませんよねぇ…
*チケットの売れ行き予想
・なんと言っても三国志の舞台『呂布と貂蝉』が一番売れる気がします。これが見たい人は早めにチケットを購入されることをオススメします。他の3つが馴染みがない演目だけに、ヘタをすれば『呂布と貂蝉』の一人勝ちの予想。
・次は石山雄太さんが出演される『三打祝家荘』。ただし石山さんはちょい役だと思いますが…… この演目はいろんな人が少しずつ出てくるような感じだったと思います…
・次は上海京劇院の『烏龍院』。個人的には陳少雲が主演なら私は絶対行きますが、そうではないし、新演出というのも少し気になります。
この四つの演目の中で、一番大物が名作をひっさげて日本にやって来るのが湖北省京劇院『徐九経昇官記』なのですが、馴染みがないのに加えて、華やかな張慧芳が主役ではないという点で、チケットの売り上げ的には一番苦戦が予想されます。個人的にはイチオシなのですが…
この舞台はこの北京や上海でも滅多に見れないので、コアな京劇ファンや演劇ファンの方はぜひ見に行って下さい!
今日、楽戯舎から今秋の東京での京劇フェスティバルのチラシが届きました。
楽戯舎からチケットを買ったことのある方はみな届いていると思いますが、届いていない方のために、一応詳細をアップしておきます。
【会場】東京芸術劇場中ホール
【日時】
9月26日(土)から29(火)まで
湖北省京劇院と国家京劇院の公演が一日一回ずつ計2ステージ、交互に行われます。
10月2日(金)から5日(月)まで
上海京劇院と北京京劇院の公演が一日一回ずつ計2ステージ、交互に行われます。
【演目と出演俳優】
湖北省京劇院:朱世慧主演『徐九経昇官記』。張慧芳、王小蝉など
国家京劇院:趙永偉主演『三打祝家荘』。徐孟珂、魏積軍、、趙永墩、石山雄太など
上海京劇院:范永亮、熊明霞主演『烏龍院』、厳慶谷演出主演
北京京劇院:李宏図主演『呂布と貂蝉』郭偉、陳俊傑など
中国での京劇フェスティバル(京劇節)というのは、審査があって金賞などの表彰があるのですが、東京での京劇フェスティバルは審査はないようですねぇ。観客や演劇評論家を交えたファン投票というのがあっても一興かとは思うのですが…
【紅娘的見方】 すでに公開されていた『三打祝家荘』と『烏龍院』については、以前少し書きましたので、他の二演目から。
*湖北省京劇院がどの演目を持ってくるのか興味があったのですが、朱世慧自ら主演で『徐九経昇官記』とは…。今回の東京京劇フェスティバルに対するただならぬ意気込みを感じます。個人的にはこの作品は見たことがないので、一番見たいです。
*北京京劇院は誰が来て何をやるのか、全く予想がつきませんでした。4月に北京京劇院がまるまる一ヶ月日替わりで公演をやったという話は書いたと思いますが、その中に李宏図と郭偉の『呂布と貂蝉』もありました。
李宏図はたしか梅蘭芳劇団(北京京劇院の中にある幾つかの団の一つ)の団長です。今の京劇界を代表する小生役者なのですが、小生という地味な役柄が災いして、老生を引き立てるような役ばかり回ってきて、かなり損をしています。海外公演なんて彼のもとに回ってくるのかと思っていましたが、今回は満を持しての登場でしょう。
郭偉は京劇俳優にしておくのがもったいないほど(という言い方は変ですが)の今風の美人で、将来を嘱望されていましたが数年前に大病を患い療養していました。病気が治ったのか昨年あたりから少しずつ舞台に復帰しています。私は今の京劇界で貂蝉をやらせるなら彼女が一番だと思っているので、李宏図と郭偉の組み合わせでの『呂布と貂蝉』も、見てみたいと思います。
*4つの演目を並べてみて感じたことは、歌を聴かせるのではなく、演技を見せることに重点のある演目が多いのではないかと思います
朱世慧は文丑なので、演技やセリフに魅力のある俳優さんのはずです。『烏龍院』も老生が主役ですが、演技に重点があります。
個人的には『法門寺』のようなシュールな演目が一つぐらいくればいいのに、と少し期待していたのですが、少し当てがはずれました。
あと、すべて伝統的な演目を解放後にかなり大幅に改編した、または解放後に作られた作品というのが共通しています。中国の京劇フェスティバルはすべて新作か、改編もので参加することになっていますので、たとえ東京であっても京劇フェスティバルに参加するということで、やはり伝統的な演目をそのまま上演することは避けられたのではないかという気もします。
6月の中国での公演情報を集めてみました。
*上海京劇院の奚中路が上海の天蟾舞台で6月5日と6日に三国志の舞台をやります!
6月5日 『過五関斬六将・古城会・訓弟』 こちらは関羽さん
6月6日『長坂坡・漢津口』 こちらは趙雲
http://www.tianchan.com/2007/showdj.asp?id=136
上海に飛んでいきたい~
*中国国家京劇院の梅蘭芳大劇院での公演
6月13日に張建国さんが十年ぶりぐらいに『失空斬』を上演されます!
『失空斬』は「諸葛亮泣いて馬謖を斬る」の前後を描く演目です。
6月12日 19:30 |
《凤还巢》陈淑芳 于万曾 李文林 颜世奇 吕昆山 顾谦 |
三团 |
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6月13日 19:30 |
《失·空·斩》张建国 邓沐玮(特邀)景琏琏 颜世奇 |
三团 |
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6月27日 19:30 |
《红娘》吕慧敏 郝仕鹏 |
二团 |
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6月28日 19:30 |
《海舟过关》徐孟珂 魏积军 张晨 李晓威 《游龙戏凤》吕慧敏 黄炳强 |
二团 |
国家京劇院の実験劇場での公演はまだ発表されていませんが、12日に劉錚さんの覇王別姫がまた公演されるようなので、北京にいる方、行ける方は要チェックです!
6月12日に予定されていた劉錚さんの公演は中止になったそうです。
*長安大戯院での公演もあります。
6月5日には王珮瑜の『珠簾寨』、12日は大連京劇院の楊赤が沈陽京劇院の常東と共演する『連環套』、10日11日は日本で活躍する呉汝俊の新作「新京劇」の北京公演があったり、いろいろ盛りだくさんです。詳しくはこちらを御覧ください↓
http://www.changandaxiyuan.cn/performd.aspx?id=442
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